独身アラサー女の処方箋(メンタル専門)

結婚出産カウントダウンに苦しむ元社畜アラサー♀が自己救済活動をする記録。救済の種は主に二次元コンテンツ。(映画、テレビ、漫画、特にドキュメンタリー好き)

ド素人が始発で「ポーの一族」観に行ったはなし

歌劇自体は数回観たことがあって、見るたびに楽しさがわかるように。

年始に「ポーの一族」をやるときき、友人を誘って当日券狙いの観覧予定を立てた。

1月入ってすぐの11時公演。チケット販売は9時半からだ。

 

ちなみに「ポーの一族」は何年も前に序盤しか読んだことがない。

美少年が入寮して美少年と絡む話だよね?ぐらいのふざけた知識量である。

当日券並びながら予習するかぐらいの熱意だった。

 

ところが!Twitterを覗くとおそろしい情報が! 

 

7時前で立ち見席かもだと…!? 

 

幸い始発で出れば6時頃には着く距離にいる。

じゃあもう諦めるか、始発勝負しかないじゃないか。

よろしい、ならば戦争だ。

 

(私は負けず嫌いである。)

 

 

作戦を立てる。

経験者さん方のブログやツイートから得た情報は以下。

・「椅子」「カイロ」「防寒具」必須

・待機場所には屋根がある

駅から劇場まで「宝塚ダッシュ」がある

 

まさかこの淑女の集いにそんなものが存在するだとッ…!!?

こういうことか!?

 

 一気に私の闘争本能が牙を剥いた。

 

まずは準備だ。

 

父に折りたたみ椅子を借りた。背もたれつきのかさばるやつだ。

母にカイロを所望した。10個ぐらい、ぜんぶ2年前に期限が切れている。

さらに祖母が生前使っていた超ぬくいブランケットも拝借した。

これらを登山かってぐらいの大きなリュックに詰め込んだ。

 

服装は、

ヒートテック長袖を2枚重ね、ウール100%のセーターにジャケット。

下はヒートテックのタイツに分厚い靴下を重ね、登山かってぐらいのごつい靴をはく。 

毛糸の帽子にマフラー、風を通さない手袋で完全防備だ。

 

そして早めに就寝し朝4時に起き、家を発った。

 

でっっっかいリュックを背負い、動きやすそうなズボンにごつい靴。

まるで登山にいくかのような出で立ちである。 

 

友人と約束していた最寄駅に5時頃に到着。

なんと、友人はちっっさいリュックにスカート、しかもブーツ。

 

そんな装備で大丈夫か?!」

 

古いネタだとは重々承知だが、思わず口から出てしまった。

(もちろん「大丈夫だ、問題ない」と返す彼女は心得ている。

 さらに事前に伝えていた椅子とカイロも装備していた。)

 

予定通り始発電車に乗りこむも、

誰か乗るたびに「あのひとも宝塚?!」と、周りが敵に見えてくる。

宝塚ダッシュへのプレッシャーと昂りを抑えるので精一杯だった。

今思うと、寝不足で頭がどうかしていたのだろう。

 

 

そして電車は宝塚に到着。

ドアが開くと同時に、足早に階段を降り改札を出る。

 

いざ、宝塚ダッシュだ!!

 

…と思ったら、誰もいない。

そう、この便でそんな欲むき出しのやつは、私しかいなかった。

なんだか悔しいので自主的にダッシュ。

極寒の中、早朝ダッシュはきつい。普段運動してないもの。

途中でやめたくなったが、門までノンストップで走りぬき、到着すると

 

30人以上並んでいるではないか!(到着は6時すぎ)

 

達成感もほどほどに、最後尾に失礼する。

先頭の方々を見ると、あまり椅子の方がいない。

直接敷物の上に座っている方が多かった。アルミ素材のやつ。

なんだか気が引けたが、3時間半居座るのに椅子なしでは耐えられないので、

友人との間を詰め遠慮がちに基地を展開した。

 

準備していると、続々と人が集まってくる。

ダッシュしなかったレディー達だろうか。なんだか気恥ずかしい。

 

でも確かに、ダッシュするに越したことはない、と結論づけておく。

少しでも先に並んだ方がいい席がとれる確率が高いからね!

しかも体があったまって序盤が楽だった!イエス

(汗をかかない程度に、かくと余計体冷えちゃうから)

 

 

もう、あとは3時間半ひたすら待つだけ。

幸い、私の装備で大丈夫だった。辛くない!

ほかに気づいたことは以下。

・マスクあると顔あったか〜

・手袋ないと手の感覚がなくなる

・足元も感覚なくなりがち。靴にカイロ突っ込むべし。

・思ったよりすぐ時間は経つ。

・早朝は、たった30分の間にもどんどん人が増える。

・だったら、できる限り早い時間に並んだ方がいい。

・6時だと大丈夫な可能性、大。

 

 

トイレ情報(掃除のお姉さんが教えてくれた)

門の前の道を、宝塚駅と反対方向にちょっと進むと、右手に駐車場の入り口がある。

地下に伸びる通路を降りるとすぐ。ウォシュレットついてる!

 

夜が明け、意識が朦朧としだした頃、劇場のかたが来てアナウンスを始めた。9時前だ。

「9時15分に順番に入場ご案内します〜」とのことで、

みんな10分前くらいに荷物をまとめはじめ、時間になったら一列のまま劇場に案内されていく。

おそろしい人数だ。

 

そこからさらにチケット売り場まで一列で案内される。

ちょうど9時半頃から販売が始まり、受付が1組ずつだったので、

少し待って座席を確保。2階席の一番後ろだが、やや中央より。十分だ。

 

おなかぐーぐーだったので、劇場入り口すぐの食堂的なところで、

600円の朝食セットでお腹を満たした。

合宿所の朝食みたいな質だが、あったかいご飯と味噌汁で、生き返った。

ちなみに同額で和食と洋食の2種類が選べる。

 

さて情報的にはこれで十分かと思うので、

肝心の内容については一言だけ言っておきたい。

 

 

最高!!!

演出、歌、どれをとっても最高。

あの怪しくファンタジーな世界観が、宝塚歌劇の非現実な雰囲気と相性抜群。

転換もスムーズかつセットの使い方も多様で、飽きることなく場面が展開展開!

また曲も大変よい。踊りも、特に集団のシーンは圧巻だった。

 

 

あと面白かったのは、

エドガーとアランの絡みになると、

みんな前のめりでオペラグラスをざっと構えるのね。

もちろん私も前のめりになったさ。

 

 

 以上、これから行く方は素敵な時間をどうか楽しんでください。

極寒を耐えるだけのご褒美が、そこにはあります。